キレないための上手な「怒り方」
クランツ&デンテマロ 著
ニキ・リンコ 訳
 税込1,575円(本体1,500円)

――編集者の思い――

自閉っ子のニキさんには「感情の仕組み」を
定型発達の編集浅見には「怒りをコントロールする方法」を教えてくれた本!
花風社浅見「この本は、ニキさんも私も『いい本だからぜひ出したい!』と思ったんだけど、理由はお互い真逆だったんですよね。私は怒りっぽい人だから、そういう自分をどうにかしたいと思っていたから、この本を出したいなと思ったの」

ニキ「私は怒れない人だから、怒れない自分にコンプレックスを感じていたの。きちんと怒れないと、自分の権利を主張できなかったりするじゃない」

浅見「怒りすぎる私と、怒れないニキさん。この本は二人とも役に立ったね。それは怒りっていうもののメカニズムを一から説明してくれるからだろうな。『なにかへんだぞ』って思ったときに感じるのが怒り。不条理に思える状況に対する生理反応みたいなもの。ニキさんは怒りが感じられないわけじゃなくて、私なら怒る場面で恐怖を感じているんだよね」

ニキ「そうそう。怒るのも恐怖を感じるのも、生理反応自体はほとんど共通なの。ただ、どっちを感じるかはキャラの違いなんだな。同じようなストレスがかかった場合、どっちに向くかたたみじわができてるんだよね、人間の感情って」

浅見「たたみじわっていい表現だね。そう、ストレスを感じたときに怒りに出るか恐怖に出るかは、脳みその癖みたいなものなのよね」

ニキ「刺激に対する反応なんだ、って生理的な怒りのメカニズムを知ると、自分が怒れないこともコンプレックスじゃなくなってくる」

浅見「どうして?」

ニキ「自分は感情を抑圧していたんじゃないってわかったから。怒りは誰もが感じるはず、というありがちな言い回しを真に受けて、自分は怒りを抑圧しているんだ、って思っていたけど、私は怒りは感じていなかったんだってわかったから」

浅見「そうよね。怒りの代わりに恐怖を感じていたんだものね」

ニキ「それに、自分の権利を主張したいときには、怒る代わりに『精一杯ていねいにお願いしてみる』手もある。他のソーシャルスキルで代用しようという工夫もこの本に教えてもらった」

浅見「自閉っ子のニキさんには、ソーシャルスキルと感情のメカニズムを自閉脳にわかりやすく教えてくれる本だったんだね。定型発達で怒りんぼうの私には、どうやって自分の怒りをコントロールするかを教えてくれた。それに怒ってしまったときにも、怒る自分がそれほど嫌いじゃなくなったよ。この本は講演会とかでもとても評判がいいの。それはきっと、自分の怒りとうまくつきあう方法を知りたい人が多いからじゃないかな」